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DALI初心者学習キット
今回はDALI初心者学習キットを使用してDALIの接続と制御について勉強していく。
主要部品

菱形PSE取得済 DALI BUS電源
(LE004025LBZW1)

DALIコンフィグレーター
(Tridonic DALI/USB)

Sunricher (TYPE6)定電圧タイプDALIコンバーター
(SR-2303DIN)

DALIスイッチ(マスター)3グループ/4シーン
(DALI-P02)
接続
もともとバラバラに梱包されているためまずは各機器をつなげる状態にする必要がある。
基本的に「フェルール端子付きケーブル」を用いて各機器にセットしていき、最後に一纏めにしていく。
接続箇所

DALIコンバーター:線の色の順番を間違えないように。
線を穴に差し込んだらマイナスドライバーなどで穴上部の割れ目を押す。
奥まで入ったら力を抜く。
線がそこで固定される


DALIコンバーター(逆):同様に左図のように配線する。
オレンジとグレーの差込口に対する赤黒の線が逆になっていることに注意。

DALI BUS電源:穴に差し込んだらマイナスドライバーで上からくるくる回して締める。

コンフィグレーター:DALI BUS電源と同様。差し込む位置に注意。

DALIスイッチ:裏のカバーを外し左図のように配線、ドライバーで固定する。

DALIスイッチのカバーをねじを使ってケースに取り付けその上からスイッチを取り付ける。

完成図
融合

複数の線を集約してつなぐために使用する。線を刺す際オレンジの蓋を上げて線を差し込み再び閉じる。


二つを使用し同じ色でまとめる。
あとは二つの電源を入れて接続は終わり。
LEDライトが光らなければもう一度接続手順を見直そう。
configulatorのインストール
https://www.tridonic.com/en/int/services/software/masterconfigurator
「Download the software」ボタンをクリックすると顧客情報の入力を求められる。入力後メールからダウンロードすることができるようになる。
※メールのurlをクリックしても反応しない場合はコピーして検索画面などに張り付けるとダウンロードが実行される。

ダウンロードするとDALIを設定することができるmasterCONFIGURATORとDALIの入力を確認することができるDALIMonitorが開けるようになっている。
ソフトを利用したDALIの設定
DALI BUSをPCとUSB接続する。ここからはPC側で設定を行うことができるようになる。

DALIMonitorはDALIスイッチから送られてくる情報を逐一表示する。

masterCONFIGURATORを開いたらまず設定を行う。
「Addressing」ボタンを押す。

New initialisationを選択して次へを押すと接続しているDALIが読み込まれる。

左側に「LED(A0)」などの表示が現れれば接続完了。
ただこのままではどのLEDが何色に点灯するのかわからない。


LED(A~)をクリックしてすると上の画面になるので「Quick test」を選択。が少し待ち時間があり左の画面が立ち上がる。
この画面で簡単なテストを行うことができる。
「Send command」はDALIの方に直接操作を加えることができる。「Mximum level」
を選ぶと先程選択した「LED(A~)」が対応する色に光る。これをすべて確認し、わかりやすいようにRenameしておく。おそらくA0、1、2、3の順にRED、GREEN、BLUE、WHITEになっていると思う。
シーン
設定方法
DALIスイッチを押したときのSCENEを設定する。

今回のスイッチはSCENE1~4まで設定できるため、コンフィグレーター上の0~3までの範囲に設定していく。
SCENEで決められるのはそのA0~3までのそれぞれの光る明るさで今回は100%、50%(51になってしまう)、10%、0%の明るさを4つすべてに適応させた。
完了したらsaveを押して内容を保存する。

設定完了の確認
実際にSCENEを押して確認することもできるがその方法は次解説するグループについて理解してから行うものとして、今回はコンフィグレーター側から信号を送って確認してみる。

- 左上の「Tools」から「Command Administrator…」を選択
- コマンドアドミニストレータが立ち上がるのでOpareting areaから「all」を選ぶ。これでA0~3まですべての範囲が指定できた。
- Definitionでどの操作を行うかを決定する。今回はDevicetypeがLEDライト、CommandはGO TO SCENE X(0~3)を選択する。
- 0であればRGBWすべてが100%の出力で光るようになり、逆に3を選べば0%なので全く光らない。
- 最後に「Send command」をクリックするとLEDが指定の明るさに点灯する。

左図はSCENE0を送った様子。
別のSCENEを続けて送ることも可能。
※SCENEの切り替えにかかる時間などの設定を今回説明の簡略化のために省いている。デフォルトではかなり長い時間で設定されている場合も多いので瞬間的に変わらなくても少し変化するのを待ってみるのも重要
SCENEを決めたときの下に詳細な設定を行える項目がある。気になったら確認してみよう。
今回(下図)で言うと、移り変わりにかかる時間Fade timeが8.0sになっているので変化が完了するまで8秒待つ必要がある。

LEDの点灯が確認出来たらSCENEの設定は完了である。
グループ
続いてはグループの設定。先程行ったSCENEでは明度の操作ができるようになったがこのままでは毎回すべてのライトが点灯してしまい、永遠に白しか見ることができない。そこでグループを指定して、選んだ色しか出力されないよう設定することができる。
グループはスイッチにはALLと1~3まで設定できるようになっている。
グループの設定

- LEDの名前を設定した範囲で空所を右クリックするとCreate new groupと表示されるのでクリック。
- 3つグループが作れるので0~2を作成。
- そのままでは中身が空なのでそれぞれの色をドラッグ&ドロップで図のように配置する。
確認
グループの割り振りはこれで完了
実際にどう動くのか確認するには先程と同じように「Tools」からコマンドアドミニストレータを立ち上げる。

- groupで点灯箇所を指定していくと前の点灯が次の点灯に引き継がれてしまう。そのためまずはallでOFFにしたものをSend commandしてLEDを消しておこう。
- ※複数のRGBを重ねて白以外の色を作りたいときにこの仕様を利用することも覚えておこう。
- 先程allで設定した部分を点灯させたいgroupの番号に設定。そして今度はOFFではなく先程行ったSCENEを選んで再びSendする。
group2のSCENE1をSendした様子。G2にはBLUEが割り当てられていたので青のみ点灯し、出力は51%。
これでグループ毎の出力設定も完了した。

スイッチで操作
ここからDALIスイッチを使った操作を行う。
基本的な考え方は今までやったSCENEやGROUPの方法を参考にしてほしい。
スイッチの真ん中が電源になっており長押しでON/OFFを切り替える。

ONにするとグループはALLが選択されすべての色が点灯する状態になるため、今回で言えばALL×SCENE4ですべて消えるようなボタンを設定しておく必要がある。前述したようにグループは選択しても内容が上書きされるのではなく前の状態を引き継ぐため白から永遠に色が変わらなくなってしまう。
あとはグループやシーンを好みの方法で色や明るさを変えていってもらいたい。
電源ボタンの周りのランドルト環のようなものは感覚で明るさを調整できるものになっている。昔の黒電話のように指でくるくる回してアナログライクに明るさを調整することができる。
まとめ
今回はDALI初心者学習キットを使って行ったDALIの体験をまとめてみた。
記事を参考にしてやった内容をまとめただけなので、さらに詳しいことが知りたいときは下の記事も参考にしてみてください。