~モールス信号を作ってみよう~
今回の目的
・やらないこと
基本的なDMX操作の解説
基本的な知識が身についていない場合基本編を見てからこちらの記事を見ることを強く勧める。
・基本編
今回使用する機器
コントローラー:TOMSHINE DMX-192
コンバーター:Color IMAGINATION SI-108 MINIBEAM 150
ディスプレイの見方
基本的な見方

FADERを動かすとディスプレイの値が0~255の間の数値を示し入力している値が分かる。数秒経つと現在適用されているSceneとBank、若しくはそれにChaseを追加した表示に自動的に切り替わる。

各色に対応している部分がそれぞれのディスプレイSの説明になっている。
点灯ルール
Blackout:「BLACKOUT」ボタンが押されると点灯する。これが点灯している間はFADERの移動などを行っても機器は反応せずプログラムが実行されることはない。再び押すと消灯して実行できるようになる。
Program:「Program」ボタンが押されると点灯しプログラムモードになる。これが点灯している間、SCENESやChaseの設定を行うことができる。プログラムが完了したら再びプログラムボタンを押してプログラムモードを終了する。
Auto Trigger:「Chase」が実行される際点灯する。
Chase:どこの「Chase」ボタンが選択されているのかがわかる。Chaseが選ばれていない時は消灯している。
Scene:どこの「SCENES」ボタンが選択されているのかがわかる。Sceneが選択されていない時は消灯している。
Bank:どこの「BANK」が選択されているのかがわかる。BANKの数は01~23までの23個である。
BANK
BANKとは
BANKはこの後説明するChaseやSceneの設定を記憶しておくための倉庫の役割を果たしている。これがないとSceneは最大8、Chaseは最大6までしか設定できず、大規模なDMX操作を行う際保管場所が足りなくなってしまう。BANKで切り分けることで大量のSceneやChaseを登録しておくことができる。
BANKの使い方
BANKは「BANK」の上下ボタンを押すことで切り替わっていく。
SceneやChaseを保存するときはその設定を何番のBANKに保存したのかを覚えておく必要がある。
呼び出す際もディスプレイを見ながら今何番のBANKに自分がいるのかを確認しながら操作するのが良い。
SCENE
SCENEとは
「SCENES」の8つのボタンはあらかじめ処理をプログラムしておき、下のFADERやSCANNERSなどでチャンネルや出力を毎回指定する必要なくこのボタンを押すだけで要求する動作を行うことができる。

SCENEの設定方法

手順
- 「Program」ボタンをProgramのランプが点滅するまで長押しする。
- FADERを使って登録したいSceneを決める。
- 「Midi/Add」ボタンを押して最後に登録しておきたい「SCENES」ボタンを押してディスプレイが点滅したら登録が完了する。
- 再び「Program」を押してプログラムモードを終了する。
これで登録したSCENESボタンを押すだけで先程登録したSceneが呼び出されるようになる。
注意
プログラムモード終了直後はBLACKOUTが適用されているのでSceneを実行したい場合は「BLACKOUT」ボタンを押してからSceneを呼び出すように。
また、BANKの指定も忘れないように。登録したはずなのに何も起きないという場合は登録と実行使用しようとしているBANKが異なる場合がある。
Chase
Chaseとは
「Chase」ボタンを押すだけで複数のSceneを連続して実行することができる。Sceneの時と同じようにBANKを変えることでかなりの量のChaseを保存することが可能。

Chaseの設定方法
- 「Program」ボタンの長押しでプログラムモードを起動。
- 設定したい「Chase」ボタンを選択する。これ以降このChaseに設定が追加されていく。ディスプレイのChase範囲の表示が指定したChaseと同じ数字であれば問題ない。
- 使用したいSceneを押して「Midi/Add」ボタンを押す。ディスプレイが点滅し登録が完了する。これを繰り返し行い複雑なChaseを作っていくことも可能。
- 登録が完了したらプログラムモードを終了。
- Sceneと同じようにBLACKOUTを解除。使用したいChaseを選択→「Auto/Dell」ボタン押下後にChaseが開始される。
- Chaseの実行中はディスプレイのSceneとBankには現在使用されているScene、Bankが表示される。複数のSceneやBankを設定している場合は切り替わるたびにディスプレイの表示が変わっていく。
注意
Sceneは設定毎に新しいのが上書きされていく。それに対しChaseは以前登録したデータが存在するとChaseが後ろに追加されていく方式となっている。そのため完全に新しくChaseを作成したい場合は登録されている情報を一度リセットする必要がある。
リセット方法
- プログラムモードを起動する
- 削除したいChaseを選択する
- 「Chase」と「Auto/Dell」ボタンを同時に押す
- ディスプレイが点滅しリセットが完了する。
SPEED/FADETIME
何のためにあるの?
Chaseがどれくらいの周期で次のSceneへ移行するのかを決定するのがこのSPEEDとFADETIMEの二つのFADERである。
SPEED:次のSceneへ移る間隔を決定する
FADETIME:前後のSceneの移り変わりが瞬間で変わるのか、徐々に変化していくのかを決めることができる。

使用方法
Chaseの実行中に二つのFADERを動かして設定していく。
FADERを操作中はSPEED/FADETIMEがディスプレイから確認できるようになっている。
時間経過で②は実行中のSceneとBANKの表示となる。

①:実行中のChase
②:SPEED(0.00sec)
※FADETIMEは(00.0sec)で表示される
③AUTOで実行中の表示
注意
Chaseを決定する段階でこの操作を指定して移り変わるタイミングをあらかじめ決めておくことはできない。あくまでChaseの実行中に操作して時間をしていく。
まとめ
今回は二回に分けてDMX-192を使ったDMX操作を行ってみた。