はじめに
今回は「ETS6」ソフトウェアを用いて、KNXの「Training case KNX」の照明スイッチをトグルされるように設定した。
「Training case KNX」では、ThebenのKNX設定の練習用に様々なKNX製品が取り付けられている。下図のように電源を接続するだけで、すぐに操作できるようになっている。上部にはフロアマップ上にLEDライトが取り付けられており、設定した内容をリアルタイムで確認することが可能である。

ETS とは

引用元:https://support.knx.org/hc/ja
ETS(Engineering Tool Software)は、KNX標準に基づくビルおよび家庭のオートメーションシステムを設計、設定、管理するためのソフトウェアツールである。ETSは、KNXデバイスを使ったスマートビルディングやスマートホームのプロジェクトを簡単かつ効率的に構築するための統合環境を提供する。ETSを利用することで、異なるメーカーのKNXデバイスを統一的に設定し、システム全体を一元管理できる。直感的なグラフィカルユーザーインターフェースを備えており、ユーザーは容易にシステムの設計や設定を行うことが可能である。
KNX とは

引用元:https://www.knx.org/knx-en/for-professionals/index.php
KNX(Konnex)は、ビルや住宅のさまざまなシステム(照明、暖房、換気、セキュリティ、エネルギーマネジメントなど)を統合して制御するためのオープン標準プロトコルである。KNXは、異なるメーカーのデバイス間の互換性を保証し、相互運用性を確保することで、柔軟で拡張性のあるスマートビルディングやスマートホームの実現を支援する。
KNXシステムは、単一のバスケーブルを使用して複数のデバイスを接続することで、配線の簡素化とシステムの効率的な管理が可能である。
実装手順
①「ETS6」のインストール
インストール方法は下記のURLを参照
参照:https://digital-light.jp/2022/06/27/how-to-download-ets6
➁「新規プロジェクト」作成

➂「デバイス」追加

1. 上部を「デバイス」、下部を「カタログ」ウィンドウにする
2. 「カタログウィンドウ」で「4940220」・「4940230」デバイスを検索
→ 「デバイスウィンドウ」にドラッグ&ドロップ
↓インポートされる

➃「グループアドレス」作成

1. 「グループ・アドレス」ウィンドウを選択
2. 「メイングループ」作成
3. 「ミドルグループ」追加
4. 「グループアドレス」追加
➄「アドレス編集」

「RM 8 S KNX」 → 適当な値(例:1.1.1)
「BM 6 T KNX」 → 適当な値(例:1.1.2)
➅ グループアドレスをデバイスに「紐づけ」

「RM 8 S KNX」 → 「Channel C1」の「switch object」
「BM 6 T KNX」 → 「Channel C1」
⑦パラメーター編集

BM 6 T KNXでパラメーターを開く(ダブルクリック)、
Channel l1の「object for push button」を選択
中にある「Telegram」をON →「Toggle」に変更
⑧ダウンロード → 全てをダウンロード

⑨デバイスのスイッチを押してダウンロード開始
→「Set Plays Adr」を押す
・ダウンロードが成功したら、デバイスの「C1」スイッチを押して、照明がトグルされれば成功