3日目からは、DALI学習キットを用いて実際にDALIを扱っていく。
DALI(ダリ)とは?
DALI(Digital Addressable Lighting Interface)は、照明制御用のデジタル通信プロトコル。個別の照明機器を制御するために使用され、明るさの調整や点灯/消灯の制御などが可能となっている。DALIは照明の効率性と柔軟性を向上させ、エネルギー効率や快適性を高めるために広く採用されている。
DALI初心者学習キット
DALI初心者学習キットは、スマートライト株式会社でDALIの学習に必要な機器をお得なキットにして、届いたらすぐにDALIを学習できるようにご用意されている。

今回は、このDALI初心者学習キットを使ってDALIの学習を行っていく。
付属内容

① | 菱形PSE取得済 DALI BUS電源 (LE004025LBZW1) | これによってDALIを実際に、かつ低価格で使うことができる |
② | DALIコンフィグレーター (Tridonic DALI/USB) | DALIのコンフィグレーション、DALI機器のテスト、DALI Monitorを使ったDALI信号の確認ができる 専用のDALI Master ConfigratorとDALI Monitorのソフト(無償 ※Windows専用)を使用 |
③ | USBケーブル | DALIコンフィグレーターをPCに接続するため、DALIコンフィグレーターに付属するケーブル |
④ | 電源ケーブル | DALI BUS電源に給電する電源ケーブル |
⑤ | 24V DCアダプター | DALIコンバーターに給電するためのアダプター |
⑥ | Sunricher (TYPE6)定電圧タイプDALIコンバーター (SR-2303DIN) | LEDをDALIで制御するためのコンバーター |
⑦ | DALIスイッチ(マスター)3グループ/4シーン (DALI-P02) | DALI BUS電源で駆動するDALIタッチパネル |
⑧ | 86スイッチボックス | DALIスイッチを固定するボックス(皿ネジM4×20 2本付) |
⑨ | 変換端子&フェルール端子付きケーブル | DALIコンバーターを24V DCアダプターに接続するためのケーブル |
⑩ | 定電圧24VタイプのRGBW(4色)LEDテープライト (RGBW-LED) | LEDライト12個、リード線長20cmのテープライト |
⑪ | フェルール端子付きケーブル | 機器を接続するのに使用(4本+予備1本) |
⑫ | コネクタ (WAGO) | フェルール端子付きケーブルで各機器を接続するのに使用(5本用×2個、予備3個用×2個) |
DALIスイッチの準備
まず初めにDALIスイッチの準備をしていく。

ー使用するものー
- DALIスイッチ
- 86スイッチボックス
- 皿ネジM4×20 2本
- フェルール端子付きケーブル 1本
- マイナスドライバー
1.DALIスイッチの裏面を取り外す


DALIスイッチの側面に「OPEN」と書かれている箇所がある。
そこにマイナスドライバーを差し込み力を加えることで裏面を取り外すことができる。
2 . DALIスイッチにケーブルを取り付ける

DALIスイッチにある緑の接続端子にケーブルを差し込み、マイナスドライバーでしっかりと締める。
この時、ケーブルの差し込み箇所は銀色のポケットのようなところで、色の場所は関係ない。
3 . スイッチボックスに穴を空ける

スイッチボックスには側面と底面にそれぞれ2箇所ずつ、計10箇所穴を空けられるようになっている。
スイッチボックスの側面に銀色の突起がある面の右側に、マイナスドライバーを様々な方向から差し込み力を加えて穴を空ける。(力がいる作業なので気を付けること)


穴が空いたらDALIスイッチの裏面とスイッチボックスをネジで2箇所締め、作業2で取り付けたケーブルを穴に通す。

これでDALIスイッチの作成は完了です。
DALIコンバータの準備
次に、DALIコンバータの準備をしていく。

ー使用するものー
- DALIコンバータ
- LEDテープライト
- 24V DCアダプター
- 変換端子&フェルール端子付きケーブル
- フェルール端子付きケーブル 1本
- マイナスドライバー
1.DALIコンバータにLEDテープを接続する

DALIコンバータには上下に接続端子が設置されており、LEDテープは接続端子が7つ連続して並んでいる箇所に取り付ける。(オレンジ色がプラス)
ケーブルを差し込む際は、マイナスドライバーで白いパーツを押し込むことでケーブルが奥まで差し込める仕様になっている。(差し込み準は画像の通り)
これで、RGBWの4色のケーブルが接続できました。
2.DALIコンバータに電源を接続する


LEDテープを接続した箇所の反対側に、2つの接続端子が独立している。
ここに、変換端子付きケーブルを接続する。
オレンジ色(プラス)→赤ケーブル
グレー色(マイナス)→黒ケーブル
変換端子付きケーブルの接続が完了したら、DCアダプターと繋げる。
3.DALIコンバータにケーブルを接続する

電源ケーブルを接続した端子の右側に4つグレーとオレンジの端子がある。
ここの右2列にケーブルを接続する。(ここは色関係なく接続してok)

以上でDALIコンバータの準備が完了した。
DALIバス電源を準備する
次に、DALIバス電源を準備していく。

ー使用するものー
- DALI BUS電源
- 電源ケーブル
- フェルール端子付きケーブル 1本
- マイナスドライバー
1.DALIバス電源に電源ケーブルを接続する


電源バスの「N」と「L」と書かれた箇所に電源ケーブルを接続します。(順不同)
外すときにはマイナスドライバーでNとLの2つの穴の真ん中にあたるT字状の凹み部分を押すとケーブルの先端が抜ける。
2.DALIバス電源にケーブルを接続する

先ほど電源ケーブルを接続した箇所の反対側にケーブル接続端子があるため、画像と同じように、赤・黒のケーブルを取り付ける。

以上でDALIバス電源の準備が完了した。
DALIコンフィグレータを準備する
次に、DALIコンフィグレータを準備していく。

ー使用するものー
- DALIコンフィグレータ
- フェルール端子付きケーブル 1本
- マイナスドライバー
1.DALIコンフィグレータにケーブルを接続する

DALIコンフィグレータのケーブル接続端子に、画像と同じように赤・黒ケーブルを取り付ける。

以上でDALIコンフィグレータの準備が完了した。
各機器を結合する
次に、ここまで準備してきた各機器を結合していく。

ー結合に使用するものー
- WAGOコネクタ 5本用×2個
1.各機器のケーブルを結合する

WAGOコネクタに各機器から出ている同じ色のケーブル同士を1つのWAGOコネクタに接続します。
WAGOコネクタはオレンジ色の爪を上に上げることでケーブルを挿し込めます。

以上で各機器の接続は終了した。
DALIを使ってLEDを制御してみる
ここまでで接続、結合しきたDALI初心者学習キットをいよいよ動かしてみる。

DALIコンバータとDALIバス電源の2つをコンセントに接続し、電気を流す。
するとLEDテープとDALIスイッチ、DALIコンバータがそれぞれ点灯する。

それぞれが点灯していることを確認した後、DALIスイッチを操作してみる。
真ん中の電源を数秒タッチすると起動音が鳴ってスイッチが起動する。
円形になっているコントロールパッドを指でなぞってみると、それに応じてLEDの輝度が変化する。